ファミコンやゲームボーイ、プレイステーションなどが登場し、人気を博していた当時は、ゲームはハードウェアとソフトウェアをそれぞれ購入することが当たり前でした。しかしオンラインゲームやソーシャルゲームが主流となった現在は、さまざまな形のマネタイズモデルが存在します。それぞれを詳しく解説していきます。
ソーシャルゲームのマネタイズモデル5パターン
ソーシャルゲームのマネタイズモデルの一つ目は、「売り切り型」です。これは従来のコンシューマゲーム(ファミコンやプレイステーションなど)と同じで、ゲームをプレイするためにお金を払う必要があるタイプです。このモデルを採用するゲームの多くは、ゲーム機時代に流行した人気タイトルが多くなっています。すでにプレイしたことがあるファンが多いからこそ、ソーシャルゲームとして再登場しても一定の期待を持つことができるためです。2つ目のモデルが、「広告付き無料ゲーム」です。無料で全てのストーリーを楽しむことができる代わりに、ゲーム画面の下部や、ストーリーを進める節目節目に広告が表示され、中には一定時間視聴し続けなくては先に進めないものもあります。ユーザーからしたら煩わしく感じる時もありますが、無料で楽しめることとのトレードオフと言えるでしょう。3つ目は「アプリ内課金」。こちらも無料で遊ぶことができますが、ゲーム内のアイテムを購入する際や、効率的にレベルアップなどを進める際に課金が必要になるモデルです。4つ目からが、ここ数年で登場してきたモデルで、その代表が「ROBLOX」です。これは、ゲーム内でユーザーが自由にゲームやアイテムを作ることができ、それを他のユーザーに販売することができるゲームになっています。そしてその取引をする際の手数料として一定の割合を徴収することでマネタイズを実現しています。さらに5つ目は、NFTゲームなどに見られるもので、例えばユーザーはゲーム内の惑星の土地や建物など不動産を手に入れるために暗号資産で購入したり、ゲームが人気になり、ゲーム内アイテム自体のレア度が増すことで、アイテム自体をユーザー同士が暗号資産で取引することができます。いわゆる従来の現金ではなく、暗号資産でマネタイズするというのはここ最近の潮流と言えます。
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さらに次のモデルになりつつある新しいオンカジのモデル
しかし、他にもマネタイズモデルが存在します。例えば、人気上昇が著しい新しいオンカジ(オンラインカジノ)で言えば、「ウェルカムオファー」や「フリースピン」が採用されています。ウェルカムオファーは別名「ウェルカムボーナス」「登録ボーナス」と呼ばれたりもしますが、入会・登録する代わりにゲーム内で使える通貨をボーナスとしてもらえるものです。すぐに遊びたい、まずはお試しで少し遊んでみたいなど、初期ユーザーにとっては嬉しいオファーです。一方、フリースピンはゲーム中に一定の条件をクリアすると、無料でスピンする権利をもらえるものです。オンラインスロットゲームなどでよく採用されており、より長く遊べるようになることでゲームの魅力を伝えることにつながります。このようにゲームを始めるハードルを下げたり、続けるハードルを下げることで、実際に課金するユーザー、継続利用するユーザーを増やしていこうというモデルで、お互いにとってWin-Winのモデルとなっています。
新しいテクノロジーと新しいマネタイズ
インターネットが登場して以来、次から次へと新しい概念や仕組みが生まれています。暗号資産だけでなく、メタバースやNFTなど、注目を集めるテクノロジーがさらに進化し、日常に浸透していくことで、誰もが分け隔てなくコンテンツを楽しめる日も近いかもしれません。